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コラム

新築なのに床がきしむ!原因と対処法を分かりやすく解説

2022.08.18

こんにちは。

HookPekの福田です。

弊社は名古屋市で住宅に関わるメンテナンス【ハウスメンテナンス】を行っております。

さて、新築で住まいを購入した、又は賃貸したが「新築なのに床がきしんでいる…。」とお困りではありませんか?

中古住宅ではなく新築の家で床がきしむことは、実はよくあることです。

なぜ新築なのに床がきしむのでしょうか?

本記事では、新築で床がきしむ原因と対処法をわかりやすく解説します。

床からミシミシと音が鳴る…

家の中を歩いていると、新築にも関わらず足踏みした部分が「ミシミシ…」「ギギギ…」、と音がすることがあります。

経験した方もいらっしゃると思います。

これは何か良くないことなのでしょうか?

床のミシミシ音は「きしみ」が原因

これらの音は「軋み(きしみ)」といい、床のフローリング材や、骨組み同士がこすれ合うことで、生じます。

床がきしむなどとも言いますね。

床とフローリングの違い

床の話をする際に、「床」と「フローリング」を混同してしまう方がいます。

ここで念のため、「床」と「フローリング」が混同しないように説明をします。

まず「床」とは、建物内部の各階下部にあり、私たちが歩いたり、座る、寝るなどの際に体重を掛けている構造部全体を指す名称のことです。

一方で「フローリング」とは、床を構成するものの中で、表面の仕上げ材の名称です。

つまり、フローリングとは床材のひとつということです。

家に使われる床材の種類

続いて、フローリング材以外の床の仕上げ材についても説明しておきます。

カーペット

最近の家では見る機会は少なくなりましたが、50年ほど前には、子供部屋や広間でカーペット敷きは主流に使われていました。

昔から床に座り、寝る習慣を持っていた日本人にとって、カーペット敷きは畳に代わる材料として活躍していました。

特徴として、埃が目立ちにくく、遮音性が高いことがあげられます。

柔らかいため、転倒時のケガのリスクが少なく、子供部屋に使いやすい素材です。

一方で掃除しづらいというデメリットもあります。

フロアタイル

フロアタイルは、最近の家では主流になってる素材です。

木目調や石目調などデザインが豊富にあり、オシャレな室内の演出に力を発揮します。

耐久性や耐摩擦性に優れているため、傷がつきにくいです。

さらに防水性もあるため、水拭きができるほか、水やお茶をこぼしても掃除が可能です。

よく歩く家の床には最適な材料です。

畳は日本に古来から存在する床材で、カーペットが普及する前は、床に座る日本人にとってとてもなじみ深いものでした。

表面はイグサと呼ばれる草で編みこんでいました。

近年ではイグサよりも耐久性に優れた化学繊維や、パルプを使用した畳も普及しています。

畳は5~6センチの厚みがあるため、断熱性や弾力性を備えています。

また保湿性があり、畳には空気を浄化する効果や湿度を一定に保つ効果もあります。

クッションフロア

クッションフロアは他の床材に比べ安価なため、リフォームに使われることも多く、マンションなどでもよくつかわれています。

塩化ビニールでできているため防水性が非常に高く、台所や洗面所などの水回りにもよく使用されます。

デメリットとしては、素材自体が柔らかいため、重たいものを置いていると跡が残ってしまいます。

また、接着剤でつけているため、経年劣化により剥がれてしまうことがあります。

フローリング

フローリングには大きく分けて「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類があります。

無垢フローリング

無垢フローリングは、木目の美しさや味のある色調、断熱性が高く、足触りがやわらかい点などが挙げられます。

しかし吸水性があるため、水拭きなどをすることが難しい難点があります。

撥水性の塗装を行うことで、ある程度の防水性を確保することはできます。

複合フローリング

複合フローリングは、無垢フローリングに比べて安価であるため、リフォーム時やマンションなどによく使われるフローリング材です。

収縮や膨張などの変形が少なく、扱いやすい材料です。

表面加工されているため、無垢フローリングと違い耐久性・耐水性・耐熱性などの特徴があります。

しかし、無垢フローリングのような柔らかい風合いはなく、長期間の使用による劣化は顕著に表れてしまうデメリットがあります。

床の構造

次に床の構造について、各部位の説明します。

床の構造【柱・床梁】

柱は建物上部を支えるまっすぐに建てられる部材です。

他の木材より太い部材です。

床梁

床梁とは、根太や床板を支える部材で、建物の水平に取り付ける部材です。

床の構造【下地①根太】

根太とはフローリング材の下にある合板を支える部材です。

なお、根太を使わない工法も近年では存在し、根太を使う工法を「根太工法」といい、根太を使わない工法を「剛床工法」と言います。

床の構造【下地②合板】

合板とは、フローリング材を取り付ける下地になる板材です。

根太工法の場合の合板は厚さ12mmのものを使います。

剛床工法の場合は、根太を使用しないため、合板は厚みのあるものを使用する必要があります。

一般的には24mmのものを使用します。

剛床工法の場合、根太等の材料が不要なため、施工にかかる時間が短縮できるメリットがあります。

一方で根太がない分、空洞が大きくなってしまうため、上階の振動が下の階に響きやすいというデメリットもあります。

床の構造【フローリング等仕上げ材】

合板の上に仕上げ材を設置して床は完成です。

細かい説明は上記にありますのでご確認ください。

新築で床がきしむ原因

新築で床がきしむ場合は、以下が原因として考えられます。

  • 床材の伸縮と変形
  • 施工不良
  • 木材が腐食している

それぞれの原因を確認していきましょう。

床材の伸縮と変形

床材、床下地材、土台は木材で構成されています。

木は温度と湿度の影響を受けやすい材料で、伸縮しやすいのが特徴です。

接合部に隙間が発生

木材が伸縮する過程で、床の構造の接合部同士に隙間が生じてきます。

この隙間が、床材が動く余白を生み出してしまいます。

これにより、床材の隙間がこすれて床鳴りが発生します。

木材の伸縮は時間の経過とともに少なくなるので、自然に床鳴りが収まることもあるでしょう。

施工不良

木材の伸縮とは関係なく、床の施行が荒く雑であった場合、床がきしんで床鳴りが発生する恐れがあります。

例えば、床の骨組みは格子状になっていますが、この格子の大きさがバラバラであると力のかかり方が不均一になってしまい、床なりの原因となります。

また稀にですが、床の土台である横木が抜けている、フローリングと床下地材の接着が不十分などの施工不良があります。

これらも、床材の隙間を作って床なりの原因になります。

それ以外で床がきしむ原因

木材が腐食している

上記以外のケースで、床がきしむ原因だと木材の劣化というケースもあります。

木材の劣化については、湿気が起因する「シロアリ被害」と「腐朽菌被害」があります。

シロアリや腐朽菌による腐食

シロアリ被害などが原因で木材が腐食している場合も、床がきしむ原因となります。

「新築なのにシロアリが出るの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

しかし、実際に新築でシロアリ被害に遭われた方もいらっしゃいます。

住まいに湿気が溜まってしまうと、腐朽菌と言われる木材にダメージを与える菌や、木を食料として食べてしまう、シロアリを呼んでしまうことに繋がります。

木材が腐食していて床がきしんでいる場合、最悪床が抜けてしまうこともあるので、早期の対策が必要です。

新築で床がきしむ時の対処法

新築で床がきしんで床鳴りしている場合、何が原因なのかわからない場合がほとんどです。

原因がわからないと当然ながら対策もできません。

本章では新築で床がきしんだ場合の対処法を紹介します。

床がきしんでも焦らずに対応していきましょう。

施工業者に連絡する

まずは実際に家を建てた施工業者や工務店に連絡しましょう。

恐らく「床のきしみは新築でよく起こるから様子を見てください」と言われる場合が多いと思います。

時間が経っても床がきしんで床鳴りが収まらない場合は実際に家まで状況を見に来てもらいましょう。

万が一、施工不良だった場合は保証により無料で修理してもらえることがほとんどです。

リフォームを検討する

床のきしみが大きくなってくる場合、床の症状が悪化している可能性もあります。

床が抜けるなどの大きい被害は滅多にありませんが、床のきしみがひどくなり床がへこんできたり、どうしても気になる場合にはリフォームを検討しましょう。

また金額が大きいリフォームと、最低限の補修で比較的安価なメンテナンスの2種類があります。

悪化が進行していると、メンテナンスでは対応できない場合もありますので、専門家の意見を聞きながら最適な対応をしましょう。

自分でできる範囲で床の調査を行う

施工不良以外で床がきしんでいる場合は、調査するにも費用が発生します。

そのため、まずは自分でできる範囲で床の調査を行うのも1つの方法です。

床がずれたり膨らんだりしていないか目視で確認したり、足の感覚を頼りに調査してみましょう。

明らかな異変があれば、自分でも気付けるかもしれません。

単に床がきしむ音だけであれば、心配する必要はありませんが、床がきしむ部分を踏んでへこんだような感覚があれば、腐食などの可能性も出てきます。

プロの点検業者に依頼する

新築で床がきしむことはよくあることなので、家を建てた施工業者やハウスメーカーが迅速に対応してくれない場合もあります。

床下や床下地材は自分で確認できません。

きしみの原因が知りたい場合は、プロの点検業者に依頼するのも1つの方法です。

ハウスメンテナンスを請け負っている会社であれば、床全体の調査をしてくれます。

とにかく早急に床のきしみをなんとかしたい人は、プロの点検業者への依頼を検討してみましょう。

点検業者は相見積もりしよう

床のきしみの修理費用は意外と高額になります。

修理費用の概算価格は以下のとおりです。

  • 床下にもぐり金具を締め直す場合:約15,000円
  • フローリングに穴を開けて補修材を流し込む方法:約20,000円
  • 新しい木材を補強する場合:約100,000円
  • 床下全体を張り替える:約500,000円以上

プロの点検業者へ修理費用を見積依頼する場合は、1社ではなく複数の業者から相見積もりを取ることが大切です。

業者によっては必要以上の修理提案をしてくることもあるので、色々な提案を聞いて総合的に判断しましょう。

日頃から家の点検を依頼できる懇意の業者が見つかれば、床のきしみが直らない場合でも親身に話を聞いてもらえるようになります。

自分でできる床の劣化の対策を考える

単純な床鳴りなのか、劣化の症状なのかは、なかなか判断しにくいものですが、少なくとも劣化を抑える方法はないか考えてみましょう。

家の劣化の原因は?

床に限らず、家の劣化を進めてしまう最も多い要素は、湿気です。

特に多湿であり、雨の多い日本に住んでいる以上は、建物を劣化させる可能性のある、湿気についての知識を持っておくことは、大切なことです。

家に湿気が溜まってしまう、原因についてよくあるものを記載しておきます。

密閉している

密閉状態だと湿気が溜まりやすくなります。

空気の流れがなく、滞留してしまうことで湿気が溜まってしまうので、扉や窓などをたまに開けて空気を循環させるようにしましょう。

同様に、クローゼットや押し入れ、布団の下なども換気ポイントです。

特に浴室や洗面所などの水回りは、注意しましょう。

外気と接する場所

窓や玄関など、外気と接する場所は湿気が溜まりやすい場所として覚えておきましょう。

寒い時など、窓に水滴がついていることがあると思います。

これは結露と呼ばれ、室内の暖められた空気が外気によって冷やされた窓に付着することで水滴になる現象です。

この水滴が下に落ちて、床を常時濡らしてしまうことで、床のダメージを大きくしてしまうこともあります。

こちらも空気が滞留しているために起きる現象なので、意識的に換気をするなどの対策が必要になります。

このほかにも、地下などの土地が周囲よりも低いところなどは、湿気が溜まりやすくなります。

空気の対流には十分注意しておきましょう。

まとめ

新築で床がきしんで床鳴りことはよくあることで、時間が経てば自然に直る場合もあります。

しかし、施工不良やシロアリ被害が原因となっていることもあるので、心配であればプロの点検業者に見てもらいましょう

HookPekでは名古屋市瑞穂区を中心にハウスメンテナンスの相談を受け付けています。

気になる方はお気軽にお問い合わせください。

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