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コラムガスケット目地ってなに?特徴とメンテナンス方法を解説します。
外壁塗装
2023.03.30
こんにちは!HookPekの村上です。
弊社は愛知県名古屋市瑞穂区で住宅のメンテナンスを行っております。
皆さんは目地と言うと、コーキング材を打ち込む「コーキング目地」を思い浮かべる方が多数派かと
思います。
実は目地にも種類があり、その一つに「ガスケット目地」というものがあります。
ガスケット目地とは、あらかじめパッキン状に成型された目地のことです。
コーキング目地と役割は同等ですが、施工方法が全く異なるなどの特徴があります。
今回は住宅に使われる目地のうち、ガスケット目地についての特徴やメンテナンス方法などを解説していきます。
目次
ガスケット目地とは?
住宅の外壁の種類
まず初めに、目地の解説をしやすくするために、住宅の外壁の種類について解説していきます。
サイディング外壁
サイディングは工場製造により品質が一定で、施工が簡単なため、工期が短くなることが特徴です。
窯業製品や金属などの材料によって分類が可能で、多様なデザインがあります。
ガスケット目地は、このサイディング外壁に使用されます。
モルタル外壁
モルタル外壁は、その仕上げの多様性とデザインの自由度から、美しさと高級感を引き立てる魅力があります。
一方で、サイディングのような他の外壁仕上げ材料では、ボードとボードの間にシーリングの目地が必要とされるのに対し、モルタル外壁はそのような目地がないため、シームレスな外観を実現できます。
ALC外壁
ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)は、耐火性に優れ、高い強度を持ち、優れた断熱性を備えています。
アスベストやホルムアルデヒドなどの有害物質を含まないこと、軽量で施工が容易なことが特徴です。
トタン
トタンは、比較的安価にも関わらず、メンテナンス次第で長持ちしやすいメリットがあります。
夏場は暑くなりやすいというデメリットを持っています。
波トタンやスパンドレールトタンなど、さまざまな種類があります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、ガルバリウムという合金でメッキ加工を施した鋼板のことです。
メンテナンスの手間が少なく、オシャレな雰囲気の外壁になります。
スレート
波型の形状が特徴で、一般的に工場の外壁に使用されています。
人工スレートが主流でアスベストが含まれているため、近年では解体等の危険性が問題視されています。
目地材とは
サイディングやタイルなどの外壁材を使用する際に、外壁材同士の微妙なズレを発生することを修正したり、外壁材のひび割れを緩和する役割を担うのが目地であり、目地に使われるものが目地材です。
目地材の種類には、ガスケットの他にセメントやコーキングなどがあります。
ガスケット目地はサイディングの外壁に使われる
先ほど述べた通り、ガスケット目地とはサイディングに使用され、コーキング目地と同様に、外壁材同士の間に存在し、緩衝材や防水材の役割を担っています。
しかしガスケット目地は、その形状や施工方法はまったく異なる特徴があります。
ガスケット目地材の特徴
ガスケット目地材は工場で製造されており、完成した状態で建築現場に運ばれ、使用されます。
そのため、ガスケット目地は「定型目地」「乾式目地」「定型パッキン」などと呼ばれることもあり、聞いたことがあるという人もいるかもしれません。
コーキング目地に比べると認知度は低いですが、積水ハウスやパナホームといった大手ハウスメーカー
で採用されています。
その性能はコーキング目地に劣らない特徴があります。
ガスケット目地にはどのような特徴があるのか、コーキング目地と比較しながら説明していきます。
施工が容易で施工不良による雨漏りも防げる
ガスケット目地の最も特徴的なものは形状です。
上述したように、工場で作られ完成した状態で使用するので、施工作業は外壁材同士の間に埋め込むのみです。
側面はゴム状で弾力性の高いパッキンになっています。
そのため、外壁材にしっかり密着するので押し込むだけで目地の役割を果たします。
コーキング目地は、ペースト状の材料を打ち込み、外壁材に接着させることで目地となるので、職人の技量が品質を左右する傾向にあります。
しかし、ガスケット目地にはそういった懸念がありません。
施工性が統一されるため、施工不良による雨漏りを予防することが出来ます。
耐用年数の長さ
ガスケット目地は耐用年数20~30年ほどと長く、5~10年とされるコーキング目地と比べるとメンテナ
ンス回数が少なくて済みます。
さらに、外壁塗装時に一緒に塗装することで、より良質な状態を保つことができます。
デザイン性がある
ガスケット目地はデザイン性が高いことも特徴です。
色のバリエーションはあり、柄や質感なども表現できるため、外壁材の柄や色とのバランスを合わることが可能です。
コーキング目地も外壁材に合わせて色を調色することは可能ですが、柄や質感を演出することは難しい
です。
劣化症状が独特
耐用年数は長いとはいえ、ガスケット目地も劣化してしまいます。
コーキング目地は、裂けたりひび割れたりするのでわかりやすいのですが、ガスケット目地の劣化症状
は「変形」や「浮き上がり」のためわかりづらく見落としがちです。
浮き上がりの原因としてはその施工方法上、外壁材と接着されていないことが挙げられます。
ガスケット目地は、サイディング材の隙間に押し込むという施工方法で取り付けられており、パッキンの弾力で外壁材に挟み込むかたちで密着しています。
そのため劣化して弾力が落ちたり変形してくると、外壁材との隙間が発生し密着力が落ちてしまう欠点があります。
その他にも強い雨風や地震などの衝撃で浮き上がることも多いです。
逆に外壁材が劣化、変形することで、外壁材同士の隙間が大きくなり、ガスケット目地材が密着できずに浮いてしまう症状もあり、高耐久性を活かせずに外れてしまうというケースも確認されます。
ガスケット目地のメンテナンス方法
上述したように、ガスケット目地は時間と共に劣化してしまいます。
劣化は発生を見落としやすく、ハウスメーカーからの指摘で発見するケースが多いようです。
ハウスメーカーからはガスケット目地材の交換を提案されるケースがほとんどかと思います。
交換は高額な費用が掛かってしまいますが、他のメンテナンス方法も実はあります。
代替案として、「塗装」と「コーキング目地への切り替え」があげられます。
それぞれに特徴があり、金額についても違いがあります。
ここではガスケット目地材の交換も含む、3つのガスケット目地のメンテナンス方法について説明します。
ガスケット目地の上から塗装する
ガスケット目地の劣化が始まる前であれば、塗装を行うことでメンテナンスが可能です。
塗料によってUV(紫外線)を遮る塗膜を生成し、ガスケット目地を保護することで長持ちします。
塗装する際の注意点として、ガスケット目地j材に塗装する際には専用のプライマーを使用する必要があります。
プライマーを使用しないと、ガスケット目地材が塗料に反応し、ガスケット目地材がベタベタになってしまいます。
これはブリード現象と言われ、ガスケット目地材の「可逆性」が塗料と反応することで発生し、ホコリや泥などの汚れが付着する原因となります。
新品のガスケットへ交換する
ガスケット目地の劣化が始まり、浮き上がってきた際は新品へ交換する必要があります。
交換作業は既存のガスケット目地材を取り除き、新しいガスケット目地材を埋め込みます。
しかし、既存のガスケット目地材と同様の素材は、建てたハウスメーカーでしか仕入れることが出来ません。
ハウスメーカーでメンテナンスを行う際は、外壁専門業者に依頼するより30~50%金額が高くなってしまいます。
そのため、単純にガスケット目地を交換するという選択だけではなく、金額やその他のメンテナンス内容を加味したうえで、目地のメンテナンスを検討しましょう。
コーキング目地に切り替える
ガスケット目地の劣化が起きているが、新しいガスケット目地への交換が困難な場合もあります。
その場合はコーキング目地への変更も検討してもよいでしょう。
既存のガスケットを取り除き、コーキング材を打ち込みます。
コーキングはボンド状の材料を外壁の目地に注入するため、既存の外壁材の隙間の幅に関係なく施工できます。
そのため、外壁材同士のズレによりガスケット目地材がきれいに埋め込めなかったり、サイズ違いなどの施工不良発生のリスクもなく、確実な施工が可能となります。
外壁材との密着性を高めるために事前にバックアップ材を埋め込むこともしばしばあります。
ガスケット目地のメンテナンスは外壁塗装の際に行うのがおススメな理由
ハウスメーカーで家を建てた場合、10年点検や定期点検などがあります。
その際に、ガスケット目地の交換と同時に外壁や屋根の塗装、防水工事も提案されるケースが多いと思います。
工事金額が高くなってしまいますが、塗装工事を同時に必要はあるのでしょうか。
詳しく解説していきたいと思います。
ガスケット目地の耐久性と外壁材の耐久性が違う
ガスケット目地の耐久性は20~30年とされていますが、外壁材の耐久性はそこまで高くはありません。
ガスケット目地のメンテナンスを提案された際は、外壁も相応の劣化が進行していると考えたほういいでしょう。
また外壁材は表面積が大きい分、紫外線、雨風の影響による劣化や、トラブルが発生しやすいと言えます。
雨漏りなどのトラブルの防止は、早い段階での対処を行うことが重要です。
足場を設置する費用を安くできる
当然のことかもしれませんが、ガスケット目地のメンテナンスと塗装工事を別々にした場合、その都度足場を用意することになります。
例えば足場の設置に30万円のお金がかかる場合、一度に工事を行えば足場設置の費用は30万円で済みます。
しかし、別々で工事を行うことになった場合、ガスケット目地のメンテナンスの足場設置で30万円かかり、その後塗装工事を行うことになった際に新たに足場を設置するために30万円の費用が掛かってしまうことになります。
またハウスメーカーの場合、工事を行うごとに諸経費がかかります。
ハウスメーカーの工事費用は高めに設定されているため、なるべく一度の出費で抑えられる方が良いでしょう。
ガスケット目地は耐用年数が長く、交換作業も少ない工程で済みます。
しかし、家の状態によってはガスケットを取り除く作業で外壁が破損する場合もあるため、注意が必要
です。その場合は既存のガスケットをそのままにして、上からコーキング材を打ち込むなどのメンテナ
ンスを行わなくてはいけません。
まとめ
ガスケット目地の役割や交換方法等について知っていただけることができたでしょうか?
ガスケット目地を交換するには、その家を建てたハウスメーカーに依頼する必要があり、外壁の工事まで行うとなると、かなり高額になってしまいます。
ガスケット目地のメンテナンス方法には、コーキングの交換などの方法もあることをしっかり知ってもらったうえで、外壁専門の業者に依頼するなどの検討をし、塗装工事も同時に行うなど、余計な出費を抑える工夫をしてみてください。
対処に困った際は専門業者に相談してみましょう
ここまで解説をしましたが、ハウスメーカーの定期点検で提案されていて、実際にどうすればいいか迷われている方もいるかもしれません。
そういった場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
弊社でも、外壁のメンテナンスは多く対応しております。
ガスケット目地の交換、メンテナンスにお悩みの方、ハウスメーカーからの提案でお悩みのある方からのご相談も多く対応しております。
縁側のお悩みはぜひ、名古屋の住宅メンテナンス店「株式会社HookPek」までご相談ください。
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