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コラム

名古屋市の老朽木造住宅除却助成とは?対象地域・補助額・申請の流れを解説

ハウスメンテナンス

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「名古屋市で古い木造住宅を解体したいけれど、補助金や助成金は使える?」「瑞穂区の実家は対象になる?」「古い家なら最大40万円もらえる?」と調べている方も多いのではないでしょうか。

名古屋市には、主な木造住宅密集地域にある老朽木造住宅の除却費用を一部助成する「老朽木造住宅除却助成」があります。

ただし、築年数が古いだけで利用できる制度ではありません。対象地区、建築時期、建物の用途、耐震性、所有者などの条件を確認したうえで申請する必要があります。

また、対象地域から外れていても、条件によっては別の「戸建木造住宅除却助成」を利用できる可能性があります。著しく危険な空き家については、さらに別の補助制度があります。

この記事では、名古屋市瑞穂区に拠点を置く株式会社HookPekが、制度の対象、助成額、対象地域、申請前に確認したいことを整理するとともに、「古い家=すぐ解体」と決めず、補修・耐震改修・除却をどう考えるかまで分かりやすく解説します。

制度情報について:
この記事は2026年8月11日時点で公開されている名古屋市公式情報をもとに作成しています。助成制度は年度途中や年度更新時に内容が変更される場合があります。実際に申請する際は、必ず名古屋市の最新情報と担当窓口で確認してください。
最初に確認してほしい重要事項

老朽木造住宅除却助成は、助成金の交付決定を受けてから工事の契約・住宅の解体を行う制度です。

名古屋市は、交付決定前に除却工事へ着手した場合は助成対象にならないと案内しています。「助成を使うかもしれない」という段階であれば、先に解体を進めず、市へ事前相談してください。

この記事の結論

  • 正式名称は「老朽木造住宅除却助成」です。
  • 対象は、名古屋市が定める主な木造住宅密集地域にある一定の木造住宅です。
  • 原則として昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であることが条件です。
  • 築年数だけでは決まらず、耐震診断等によって倒壊の危険性がある等と判断される必要があります。
  • 助成額は所定の計算による3分の1、上限40万円です。40万円が一律でもらえる制度ではありません。
  • 交付決定前に除却工事へ着手すると助成対象外になります。
  • 瑞穂区では御剱地区・大喜地区が対象地域に含まれています。
  • 昭和区・南区にも対象地区があります。緑区は現在の主な木造住宅密集地域一覧には含まれていません。
  • 対象地域外でも、条件によっては戸建木造住宅除却助成(上限20万円)を確認できます。
  • 古い住宅でも、部分補修や耐震改修によって使い続けられる場合があります。築年数だけで解体を決めず、建物の状態と今後の利用予定を分けて考えることが大切です。

この記事はこんな方に向いています

  • 名古屋市で古い木造住宅の解体を検討している方
  • 実家や相続した住宅が老朽化しており、今後どうするか迷っている方
  • 瑞穂区・昭和区・南区の住宅が対象地域か確認したい方
  • 「最大40万円」という情報を見たものの、自宅でも利用できるか分からない方
  • 古い住宅を修理して残すか、耐震改修するか、解体するか判断したい方
  • 解体業者と契約する前に、助成制度の手順を知っておきたい方
  • 対象地域外で使える別の名古屋市制度も知りたい方

名古屋市の「老朽木造住宅除却助成」とは

老朽木造住宅除却助成は、名古屋市の主な木造住宅密集地域において、一定の条件を満たす老朽木造住宅を除却する際に、その費用の一部を助成する制度です。

名古屋市は、この制度によって地域の居住環境を改善するとともに、防災性の向上を図ることを目的としています。

「古い家の解体費を一律に補助する制度」ではありません。

対象地区にあること、建築時期、木造住宅であること、耐震性、所有関係、税の状況などを確認して判断されます。

そのため、「昭和50年代に建てたから対象」「木造だから対象」「空き家だから対象」と、ひとつの条件だけで判断することはできません。

まずは所在地・建築時期・建物の種類・耐震性を順番に確認するのが分かりやすい方法です。

対象地域はどこ?瑞穂区・昭和区・南区も確認

老朽木造住宅除却助成の対象地区は、名古屋市が指定する「主な木造住宅密集地域」です。

2026年8月時点の名古屋市公式一覧では、次の地区が掲載されています。

地区名 確認ポイント
大杉・杉村地区 北区 町によって全部・一部指定
米野地区 中村区 町によって全部・一部指定
中村地区 中村区 町によって全部・一部指定
日比津地区 中村区 町によって全部・一部指定
御剱地区 昭和区・瑞穂区 HookPekの主な対応地域を含む
大喜地区 瑞穂区 HookPek本社のある大喜町を含む
下之一色地区 中川区 一部指定
戸田地区 中川区 町によって全部・一部指定
桜・笠寺・本星崎地区 南区 町によって全部・一部指定
呼続地区 南区 町によって全部・一部指定
鳥羽見・廿軒家地区 守山区 町によって全部・一部指定

瑞穂区|御剱地区

全部が対象として記載されている町:
太田町、亀城町、雁道町、竹田町、船原町、平郷町、御剱町

一部が対象として記載されている町:
堀田通、豆田町、瑞穂町

瑞穂区|大喜地区

全部が対象として記載されている町:
春敲町、大喜新町、大喜町、直来町、宝田町

一部が対象として記載されている町:
上坂町、田光町、豊岡通、堀田通、豆田町、瑞穂町

株式会社HookPekの本社がある瑞穂区大喜町は、現在の名古屋市公式一覧では大喜地区の「全部」に含まれています。

昭和区

御剱地区のうち、昭和区では滝子通が「全部」として掲載されています。

南区

南区では桜・笠寺・本星崎地区呼続地区が指定されています。

桜・笠寺・本星崎地区では、西桜町、西田町、星園町、本星崎町、呼続五丁目が「全部」として掲載され、笠寺町、粕畠町、桜本町、寺部通、戸部町、鳥山町、白雲町、星崎町、本地通、前浜通、松池町、松城町、呼続四丁目は「一部」とされています。

呼続地区では、呼続二丁目、呼続三丁目、呼続元町が「全部」、菊住一丁目が「一部」として掲載されています。

緑区はどうなる?

2026年8月時点の名古屋市「主な木造住宅密集地域一覧」に、緑区は掲載されていません。

ただし、対象地域外の戸建木造住宅については、条件を満たせば別制度の「戸建木造住宅除却助成」を利用できる可能性があります。

「一部」と記載されている町は住所だけで自己判断しないでください。

同じ町内でも対象区域と対象外区域が分かれる可能性があります。番地を含めた具体的な所在地については、名古屋市住宅都市局 市街地整備課へ確認するのが確実です。

どのような住宅・人が対象になる?

名古屋市が公開している主な条件を、確認しやすいように整理します。

確認項目 主な条件 自宅で確認するもの
所在地 主な木造住宅密集地域にあること 住所、名古屋市の対象地域一覧
建築時期 昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅 登記事項証明書、固定資産税関係書類など
建物用途 登記事項証明書等に居宅・共同住宅の記載がある木造住宅 登記・課税関係書類
耐震性 耐震診断等により倒壊の危険性がある等と判断されること 耐震診断結果または容易な耐震診断調査票
申請者 対象住宅の所有者 登記・課税関係書類
名古屋市の固定資産税・都市計画税を滞納していないこと 納税状況
権利関係 申請者以外に権利者がいる場合は全員の同意が必要 共有名義、相続状況など
過去の制度利用 耐震関係の補助利用状況によって対象外となる場合がある 過去の耐震改修・補助利用履歴

築年数だけでは対象になりません

昭和56年5月31日以前に着工された住宅であっても、それだけで助成対象になるわけではありません。

耐震診断結果がある場合は、判定値が1.0未満または得点が80点未満と判定されたものなどが対象として示されています。

また、名古屋市が用意する「旧耐震基準の木造住宅の除却における容易な耐震診断調査票」に基づく確認方法もあります。

どの診断方法を使うべきか分からない場合も、まず市へ事前相談すると整理しやすくなります。

助成額はいくら?上限40万円の計算方法

老朽木造住宅除却助成では、次の2つを比較し、低い方の金額の3分の1が助成額となります。ただし上限は40万円です。

  1. 対象住宅を除却する費用
  2. 対象住宅の延床面積 × 9,600円

上記の低い方 × 3分の1。ただし最大40万円。

例1|延床面積80㎡、除却費150万円の場合

80㎡ × 9,600円 = 768,000円

実際の除却費150万円より768,000円の方が低いため、768,000円を基準にします。

768,000円 × 3分の1 = 256,000円

例2|延床面積150㎡、除却費180万円の場合

150㎡ × 9,600円 = 1,440,000円

1,440,000円 × 3分の1 = 480,000円ですが、上限40万円があるため、助成額は最大400,000円となります。

上記は制度の計算方法を理解するための単純な例です。実際の助成対象経費・延床面積・最終的な助成額は、提出書類と名古屋市の審査によって決まります。

したがって、広告などで「解体すれば40万円もらえる」といった表現を見ても、40万円が一律で支給されるわけではない点に注意してください。

名古屋市の3つの除却制度を比較

名古屋市では、似た目的の制度が複数あります。名称だけで判断すると混同しやすいため、まず大きな違いを整理します。

制度 主な対象 地域 金額の目安 ポイント
老朽木造住宅除却助成 昭和56年5月31日以前着工で、耐震診断等により倒壊の危険性がある等と判断された木造住宅など 主な木造住宅密集地域 所定額の3分の1
上限40万円
この記事の主題となる制度
戸建木造住宅除却助成 昭和56年5月31日以前着工、2階建て以下の戸建木造住宅など。構法や耐震性等の条件あり 主な木造住宅密集地域以外 最も低い所定額
上限20万円
対象密集地域外で確認したい制度
老朽危険空家等除却費補助金 市が「特定空家等」と判断し、著しい保安上の危険がある家屋 名古屋市 危険度に応じて最大40万円または80万円 単に古い・空き家というだけでは対象にならない

対象地域外なら「戸建木造住宅除却助成」を確認

主な木造住宅密集地域以外では、一定の戸建木造住宅を対象とする別の除却助成があります。

2026年度の名古屋市公式情報では、昭和56年5月31日以前に着工した2階建て以下の戸建木造住宅で、在来軸組み構法または伝統構法であること、耐震診断によって倒壊の危険性があると判断されることなどが条件として示されています。

こちらは個人所有が対象で、助成額は所定の計算による上限20万円です。

著しく危険な空き家には別制度

名古屋市には「老朽危険空家等除却費補助金」もあります。

こちらは「空き家なら使える」という制度ではなく、市が特定空家等として判断し、現地調査による評価が一定以上となるなど、著しい保安上の危険がある家屋が対象です。

評価75点以上では工事費の3分の1・最大40万円、125点以上では3分の2・最大80万円とされています。

制度は「金額」から選ぶものではありません。

所在地、住宅の種類、使用状況、耐震性、危険度などによって確認する制度が変わります。「一番補助額が大きい制度を選ぶ」のではなく、自宅がどの制度の要件に当てはまるかを確認してください。

自宅が対象になりそうか安全に確認する方法

制度の正式な対象判定は名古屋市が行いますが、相談前にある程度情報を整理しておくと話が進めやすくなります。

  1. 住所を確認する
    まず町名まで確認し、名古屋市の「主な木造住宅密集地域一覧」と照らし合わせます。「一部」と記載された町は自己判断せず、市へ確認します。
  2. 建築時期を確認する
    登記事項証明書や固定資産税関係書類などで、昭和56年5月31日以前に着工した住宅に該当しそうか確認します。
  3. 建物の構造・用途を確認する
    木造なのか、居宅・共同住宅として記載されているのかを確認します。
  4. 過去の耐震診断・補助利用履歴を確認する
    耐震診断結果が残っている場合は判定値などを確認します。過去に耐震関係の助成を利用している場合も、市へ伝えられるよう整理します。
  5. 今後その住宅をどうしたいか整理する
    今後も住む、貸す、売る、建て替える、使用予定がないなど、住宅の利用方針によって補修・耐震改修・除却の考え方が変わります。

建物の状態は安全な場所から確認する

古い住宅の場合は、制度確認と同時に建物の現在の状態も確認しておきたいところです。ただし、危険な場所へ入って確認する必要はありません。

地上や室内から確認できる範囲

  • 外壁に大きなひび割れや剥がれがないか
  • 屋根や棟が大きく歪んで見えないか
  • 軒天や外壁材が落下しそうになっていないか
  • 柱や木部が腐食していないか
  • 床に大きな沈みや傾きを感じないか
  • 室内の天井・壁に雨漏り跡がないか
  • 長期間使用していない住宅で異常な湿気や臭いがないか
危険なセルフチェックは行わないでください。
  • 屋根へ登る
  • 脚立を使って高所を確認する
  • 腐食した床や縁側へ無理に乗る
  • 傷んだ小屋裏・床下へ無理に入る
  • 傾いた壁・塀・屋根材の近くへ近づく

老朽化した建物は、見た目以上に部材の強度が低下している場合があります。安全を優先してください。

補修・耐震改修・除却はどう判断する?

古い住宅だからといって、すべて解体する必要があるわけではありません。

一方で、表面を塗装するだけでは解決できない劣化や、構造に関わる問題が生じている住宅もあります。

状態・今後の予定 考えられる方向 確認したいこと
色あせ・軽いチョーキングなど表面的な劣化が中心 点検・塗装 外壁材や下地に大きな損傷がないか
木部や外壁の一部だけが腐食・破損 部分補修・部分交換 傷みが局所的か、内部まで広がっていないか
瓦・棟・下地の一部に不具合 屋根補修・部分交換 屋根材全体を交換する必要がある状態か
耐震性が不足しているが今後も居住したい 耐震改修を検討 耐震診断結果、改修可能性、費用、今後の使用年数
構造部の劣化が広範囲で、今後使用する予定も少ない 除却を含めて比較 修繕費、耐震改修費、維持費、土地利用計画
著しい傾き・崩落・倒壊等の危険が疑われる 安全確保と専門相談を優先 建物へ不用意に近づかず、行政・専門家へ相談

塗装で直せるものと直せないものを分ける

外壁塗装や木部塗装は、適切な下地に塗膜をつくり、紫外線や雨から表面を保護する工事です。

しかし、腐朽して強度を失った木材、割れている下地、大きく変形した部材、構造的な問題などは、塗料を塗っても元の強度には戻りません。

その場合は、先に補修や交換、場合によっては構造的な改修を検討します。

今後も住むなら耐震改修という選択肢もある

名古屋市では、条件を満たす旧耐震基準の木造住宅について木造住宅耐震改修助成も実施しています。

「古いから壊す」という二択ではなく、今後も使う住宅なら、耐震診断を受けて改修の可能性を確認することも選択肢になります。

判断の順番

「築年数」だけで決めるのではなく、今後の利用予定 → 建物の状態 → 耐震性 → 修繕・改修費 → 除却費の順で整理すると比較しやすくなります。

申請から解体・助成金受領までの流れ

老朽木造住宅除却助成では、工事を先に始めるのではなく、行政手続きを先に進めます。

  1. 名古屋市へ事前相談
    対象地区・住宅・耐震性などの助成要件を確認します。名古屋市も申請前の事前相談を求めています。
  2. 必要書類と見積書を準備
    位置図、配置図、現地写真、耐震診断関係書類、所有者・建築年を確認できる書類、除却工事見積書などを整理します。
  3. 助成金の交付申請
    所定の申請書と必要書類を提出します。共有者など申請者以外の権利者がいる場合は、同意書が必要になります。
  4. 名古屋市の交付決定を待つ
    市が申請内容を審査し、交付決定通知が出ます。
  5. 交付決定後に契約・解体
    ここで初めて工事契約・解体へ進みます。交付決定前に着手すると助成対象になりません。
  6. 工事完了後に完了届を提出
    名古屋市の案内では、除却工事完了後、2月末日までに完了届を提出します。契約書、支払いを確認できる書類、工事完了時の写真などが必要です。
  7. 助成金額確定後に請求
    完了内容の確認後に助成金額が確定し、請求手続きを経て申請者の口座へ振り込まれます。
「見積を取る」と「工事契約をする」は別です。

申請には工事見積書が必要ですが、交付決定前に工事契約を結んだり、解体へ着手したりしないよう注意してください。

解体工事そのものでも事前確認が必要

助成申請とは別に、実際の解体工事では法令に基づく確認があります。

たとえば建築物の解体・改修工事では、工事前に石綿(アスベスト)含有の有無を調べる事前調査が必要です。現在は、建築物の事前調査を一定の資格要件を満たす者が行う必要があります。

また、一定規模以上の建築物解体工事では建設リサイクル法に基づく分別解体や事前手続きの対象になります。

これらは助成制度とは別のルールなので、解体工事を依頼する際は、必要な調査・届出・廃棄物処理まで含めて業者へ確認しましょう。

解体工事の見積書で確認したいポイント

老朽木造住宅除却助成の申請には、助成対象事業にかかる見積書の写しが必要です。

金額だけで比較するのではなく、「何が入っていて、何が入っていないのか」が分かる見積書になっているかを確認しましょう。

項目 確認したい内容
建物情報 住所、構造、階数、延床面積、解体範囲が合っているか
建物本体の解体 木造躯体、屋根、外壁、内装など、どこまで含まれているか
基礎・土間 基礎やコンクリート土間の撤去を含むか
外構 ブロック塀、門、物置、樹木などを撤去する場合、本体工事と分けて記載されているか
石綿事前調査 事前調査、必要に応じた分析・除去費用がどのように扱われるか
廃棄物処理 分別、積込み、運搬、処分費が明確か
養生・安全対策 防音・防じん養生、足場などが含まれているか
重機・車両条件 道路幅や隣家との距離によって追加費用が生じる条件は何か
地中埋設物 工事後に地中障害物が見つかった場合の扱い
残置物 家具・家財などの処分が解体工事に含まれるか、別途なのか
追加費用 追加費用が発生する条件と、その際の確認方法

助成対象になる費用かも確認する

見積書に記載されたすべての費用が、そのまま助成対象経費になるとは限りません。

建物本体の除却以外に、外構、家財処分、各種調査などが含まれる場合は、どこまでが助成対象として扱われるのかを市へ確認してください。

特に助成制度を利用するときは、「総額が安いか」だけではなく「申請に必要な内訳が分かるか」という視点でも見積書を見ることが大切です。

古い住宅の判断に参考になるHookPek施工事例

HookPekには、今回の「住宅一棟の除却助成」と完全に同じ工事の施工事例は掲載していません。

ここでは、「古くなったから全部壊す」のではなく、残せる部分と交換する部分を見分けるという観点で参考になる実際の施工事例をご紹介します。

愛知県一宮市|腐食した濡れ縁の木部交換と柱・梁の薬品洗浄

腐食していた濡れ縁の木材を確認し、傷んだ部分は撤去・交換しました。一方、状態を確認して使用できる部分は残し、洗浄や塗装で整えています。

木材は「古い=すべて交換」ではなく、腐食範囲と強度を確認して、補修・交換・塗装を分けて考える必要があることが分かる参考事例です。

名古屋市緑区|大棟の下地交換と瓦の葺き直し・漆喰補修工事

屋根の歪みを調査し、大棟部分の瓦を取り外して傷んだ下地を交換したうえで、瓦の葺き直しと漆喰補修を行った事例です。

屋根に不具合があっても、住宅全体の解体や屋根全体の交換が必要とは限りません。原因となっている範囲を確認して補修方法を決める考え方の参考になります。

名古屋市昭和区|大きなひび割れと劣化塗膜を補修した外壁塗装工事

古い塗膜の劣化と大きなひび割れを確認し、弱くなった塗膜を撤去してクラックを補修したうえで外壁塗装を行った事例です。

古い住宅では、表面へそのまま塗料を重ねるのではなく、下地の状態を確認して「補修してから塗れる状態か」を判断することが重要です。

名古屋市中村区|未塗装だったトタン外壁の外壁塗装工事

未塗装だったトタン外壁の状態を確認し、下地処理を行ったうえで塗装した事例です。

築年数が経過している建物でも、部材そのものが施工可能な状態であれば、下地を整えて保護できる場合があります。除却・交換・補修・塗装を分けて考える参考事例です。

老朽木造住宅除却助成のよくある質問

Q1.昭和56年5月31日以前の家なら必ず助成を受けられますか?

いいえ。建築時期は条件のひとつです。対象地域、木造住宅であること、耐震診断等による判断、所有者、税の状況など、複数の条件を確認する必要があります。

Q2.助成金は必ず40万円もらえますか?

いいえ。対象住宅の除却費用と「延床面積×9,600円」を比較し、低い方の3分の1が基本となり、その上限が40万円です。実際の金額は名古屋市の審査によって決まります。

Q3.空き家でなければ利用できませんか?

名古屋市が公開している老朽木造住宅除却助成の対象住宅要件には、「空き家であること」は条件として記載されていません。空き家専用の制度と混同せず、個別の住宅について市へ確認してください。

Q4.瑞穂区ならどこでも対象になりますか?

いいえ。瑞穂区では御剱地区・大喜地区が指定されていますが、町によって「全部」と「一部」があります。瑞穂区内のすべての住宅が対象になるわけではありません。

Q5.緑区の古い木造住宅は助成を受けられませんか?

2026年8月時点の「主な木造住宅密集地域一覧」には緑区は掲載されていないため、老朽木造住宅除却助成ではなく、条件を満たせば対象地域外向けの「戸建木造住宅除却助成」を確認することになります。

Q6.解体業者と契約してから申請しても大丈夫ですか?

先に契約を進めないよう注意してください。老朽木造住宅除却助成では、交付決定後に契約・住宅の解体を行う流れです。助成を利用する可能性がある場合は、契約前に名古屋市へ事前相談してください。

Q7.耐震診断を受けていないと申請できませんか?

名古屋市では、耐震診断結果のほか、「旧耐震基準の木造住宅の除却における容易な耐震診断調査票」に基づく方法も案内しています。どの方法が適切か分からない場合は、市へ事前相談してください。

Q8.相続した家や共有名義の家でも申請できますか?

所有関係の確認が必要です。老朽木造住宅除却助成では、申請者以外に権利者がいる場合、権利者全員の同意書が必要とされています。相続登記などが未整理の場合は、工事を進める前に市や必要な専門家へ確認してください。

Q9.家を解体すると固定資産税はどうなりますか?

住宅を除却すると、土地に適用されている住宅用地の特例など税の扱いが変わる場合があります。老朽木造住宅除却助成の公式案内でも、除却後の固定資産税・都市計画税については、その物件を担当する市税事務所へ問い合わせるよう案内されています。解体前に確認しておくと安心です。

Q10.古い家なら補修せず解体した方がよいですか?

築年数だけでは判断できません。外壁や屋根の表面的な劣化、部分的な木部腐食などであれば補修・交換・塗装で対応できる場合があります。一方、構造部まで広く劣化している場合や耐震性、今後の利用予定によっては除却も選択肢になります。建物の状態と今後の使い方を分けて判断することが大切です。

公式参考情報

助成制度は年度や予算、制度改正によって内容が変更される可能性があります。申請前には、必ず最新の公式情報を確認してください。

老朽木造住宅除却助成の問い合わせ先

名古屋市 住宅都市局 市街地整備部 市街地整備課 総括担当
電話:052-972-2752

制度の対象可否・申請方法については、株式会社HookPekではなく名古屋市の担当窓口で最終確認してください。

古い住宅を「直すか、残すか」で迷っている方へ

老朽木造住宅除却助成は、条件を満たす住宅を除却するときに利用できる制度です。

ただ、住宅が古いという理由だけで、すぐに解体する必要があるとは限りません。

外壁・屋根・防水・雨樋・木部などの劣化であれば、状態を確認したうえで、部分補修や交換、塗装によって維持できる場合もあります。

株式会社HookPekでは、「まだ工事が必要か分からない」「この部分は補修で残せるのか」「塗装ではなく交換が必要なのか」といった段階から、住まいの状態をご相談いただけます。

建物を確認した結果、塗装では対応できない状態であれば、その点も含めて正直にお伝えします。

HookPekは名古屋市の助成制度の審査・申請窓口ではありません。

助成対象になるか、どの制度を利用できるかについては名古屋市へ確認してください。HookPekでは、住宅を残して使う場合の外壁・屋根・木部・防水などの状態確認や、補修・塗装・交換の判断についてご相談いただけます。

電話:052-846-2779
受付時間:平日9:00~18:00

執筆者プロフィール

株式会社HookPek代表 福田

株式会社HookPek 代表 福田

住宅メンテナンス診断士

名古屋市瑞穂区を拠点に、外壁塗装・屋根塗装・防水・雨漏り修理・木部補修など、住まいのメンテナンスに携わっています。

建物の状態を確認し、経過観察でよい状態、部分補修が必要な状態、塗装で保護できる状態、交換や専門的な対応が必要な状態を分けてお伝えすることを大切にしています。

この記事では、名古屋市が公開している公式情報をもとに老朽木造住宅除却助成について整理し、古い住宅を「補修して残すのか」「耐震改修を検討するのか」「除却を考えるのか」を判断するための情報を解説しています。

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